科学技術

AI(人工知能)とシンギュラリティ

AIは人間の知能を超えられるか。AIは、2045年に人間のレベルを超えるシンギュラリティ(特異点)に達し、その後更に無限に発展を続けるとの予測がある。2045年に私は数え年で100歳、到底生きていない。確認できないのが残念だがしょうがない。本稿では、シンギ…

将棋ブームとAI

14歳の中学生藤井聡太4段が公式戦29連勝の日本記録を作ったということで、大変な将棋ブームだ。一方この5月に、AI(人工知能)の将棋ソフト「ponanza」が電王戦で、佐藤天彦名人を破ったというこたが話題になっている。本稿は、藤井4段が子供の時に遊んだゲーム…

自動運転の未来

最近、車の自動運転の話題が盛んだ。外国では、米国のグーグルが自動運転の公道実験を開始したと5年前に発表した時は、夢物語のように思っていた(2010年10月グーグル社発表の報道*1 )。その後欧州のカーメーカーも自動運転に乗り出し、公道実験を始めた。グ…

ベルヌーイカーブ刃

数か月ほど前に買ったハサミは、刃の形がベルヌーイカーブ(ベルヌーイ曲線)でできていて切り易いという。切り易いという理論は後述するが、ベルヌーイ曲線というのがよく判らない。ウェブで調べても、このベルヌーイカーブ刃のハサミの紹介ばかりで、曲線の…

インターメディアテク

かつて東京駅丸の内側に東京中央郵便局があったが、それが改装されて「JPタワー」となり、その中に「KITTE (キッテ)」という商業施設がちょうど1か月前の3月21日にオープンした。KITTEの2階、3階の一部に、東大総合研究博物館と日本郵政との産学協働プロジェクト…

笹子トンネル事故

私事で恐縮だが、この12月から来年3月までの期間、縁があってある団体の仕事を手伝うこととなった。週4日程度だが時間が取られる。ということで、このブログも今後適当に手抜きすることになると思うので、あらかじめご容赦頂きたい。 先週の日曜日(12月2日)…

沈黙の春・キリストの妻

例によって、配達された米国のTIME誌10月1日号の目次を流し見ていたら、ディレッタントな話を2つ見つけた。「沈黙の春」50周年とキリストの妻帯説だ。個人的にも懐かしいトピックで、簡単に紹介する。 1) 沈黙の春 Bryan Walsh, “Rites of Spring”, TIME, Oct …

ヒッグス粒子とDelivery

ヒッグス粒子とみられる新粒子が発見されたという衝撃的なニュースが7月4日の夕方テレビで流れた。 日経新聞電子版 2012/7/4夕方http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG0401N_U2A700C1000000/ 欧州合同原子核研究機関(CERN)は4日、質量の起源で「神の粒子…

「科学哲学講義」と原発論議

ツイッターやフェイスブックなどの「ソーシャルメディア」で自分の書き込みをアピールするための消費、「ネタ消費」が広がっているとのことだ。習い事も1回で終わる体験型(自分の作品を写真に撮り、ネットにアップすれば終り)に人が集まり、ネットでの話題を目…

スカイツリー講演会

友人が、東京大学の五月祭で、「東京スカイツリー・オープン記念講演会」があると教えてくれた。五月祭は殆ど行ったことがなかったが、設計会社と建設会社の人が講演すると聞いて面白そうなので行った。オープン2日前の5月20日(日)の昼12時から午後2時半まで。…

スカイツリーのプラネタリウム

東京スカイツリーのオープンが5月22日に迫ってきた。私も、あるグループのメンバーとして6月11日に見学の予約が取れている。ところで、スカイツリーのオープンに合せ、同じ場所でプラネタリウムがオープンする。先週機会があって家族でその試写会に行ってき…

2011年の漢字−京

2011年の漢字は「絆」だそうだ。 科学技術の分野での2011年の漢字は、私が思うところ、数の単位の「京」(けい)だ。京にまつわる今年の大きな話題は2つある。 第1は、福島原発事故で放出された京ベクレル・レベルの放射能で、第2は「京コンピュータ」だ。 第1の放…

放射線量計測

さる4月の弊ブログ(原発放射能とSI(国際単位系)、id:oginos:20110425)で、ベクレルとシーベルトの計測について疑問があるので、将来調べると書いた。しかし、疑問点を個人的な感想として列挙して判らないままにしておくのでは読者に失礼だと思い、専門家にも…

トヨタ産業技術記念館

名古屋に用事で行ったついでに、かねて評判を聞いていたこのトヨタの記念館に行ってきた。正式名称は「トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館」という。実は1994年に開館しており、今さら紹介するというものでもないが、この記念館の地でトヨタグループが1…

機械工学・発想の転換

一般社団法人日本機械学会の機関誌「日本機械学会誌」2011年6月号の特集「発想の転換」が楽しい。機械工学の分野での発想の転換の事例が約20掲載されている。 以下、1)そのうち幾つかの事例を紹介し、次いで関連して、2)若者の理工学系離れに関する私見を述べる…