LTEモバイル無線ルーター

 この3月は1年掛りの懸案だった我が家のITインフラの2つの変革をした。LTEルータータイムシフト・テレビだ。今日はLTEルーターで、次回はタイムシフト・ブルーレイレコーダーを説明する。
(2012年のWIMAXとの契約)
 昨年4月の弊ブログ(id:oginos:20120408 「ネット環境の完全無線化」)で紹介したように、昨年3月に我が家では従来の光ファイバーからWIMAXという無線ルーターに入れ替えた。WIMAXは、公称下り最大40Mbpsという回線スピードだが、そのブログでも書いたように、パソコン段階の実効速度だと1-8Mbpsと遅いし、若干不安定な時がある。友人からは全無線化とは度胸があると冷かされた。
 私が2012年3月3日にWIMAXと契約した12日後にイーモバイル社が下り最大75MbpsというLTE(Long Term Evolution)方式のPocket WiFi LTEを発表した。これに替えたくなったが、WIMAXの契約によれば*1、1年間の期間拘束がある。拘束はあるが、月3,880円でしかも当初2か月間無料で安いことは安かった。
 つまり、今年の3月になれば解約可能だ。ただし、更新月(すなわち3月)を過ぎると解約手数料5,250円が発生する。替えるとしたら、この3月中に替えなければいけない。
(LTEへの契約変更)
 ということで、近くのコジマ電気に行った。WIMAXの契約相手はLTEは出していない。1年前に発表されたイーモバイルPocket WiFi LTEは健在で、機種も増えている。LTEは携帯電話では昨年のドコモのXi(クロッシー)の後、auソフトバンクも参入した。しかし、モバイルルーター(すなわちデータ通信のみの端末)では、auは無い。それでイーモバイル、ドコモ、ソフトバンクの違いをコジマ電気の店員に聞いた。
(表)各社の第4世代(LTE)モバイル無線ルーター

会社 下り最大速度 月額 速度制御(本文で説明) 備考
イーモバイル 70Mbps 3,880円 1日当り300万パケット(366MB) 年内に115Mbps
ドコモ 112.5Mbps 3,980円 1月当り7GB 携帯の契約者以外は月額5,985円
ソフトバンク 110Mbps 3,880円 1月当り7GB

 毎月の通信料は、ドコモが高い。ドコモの携帯電話と契約していない人に5,985円とは禁止的だ。速さは、イーモバイルが一番遅そうだが、今年中に115Mbps のサービスを提供する予定だ(今の機種はそれにも対応)。それで決め手になったのは、速度制御だ。例えばドコモは、月当り7GBの通信量の制限があって、それを超えるとその日以降月末まで速度が128kbpsに落ちる。ソフトバンクも全く同じ月単位の制限だ。これに対し、イーモバイルの速度制御は1日単位で、300万パケット(366MB)を越えると、当日の夜9時から翌日午前2時までの間だけ通信速度を落す。遅くなる速度は明示してないが切断はしない。月単位の規制だと、毎月の下旬はびくびくしなければいけないかも知れない。これが1つの決め手となり、契約することとした(3月17日)。
 ちなみにその後、これまでのWIMAXの自分の使用実績を調べて見ると、毎月のパケット数は、2000万台から3000万台(約2-4GB)で、ある月は6000万パケット(約7.3GB)だった。今後はLTEの快適さで通信量が増え、上限を越える可能性が高くなろう。日単位の方が安心できると思う。

(現金クーポン)
 契約に当ってのもう1つの課題は、このLTEと契約すると貰える、同じコジマ電気の店内で通用するクーポンだ。3月中はキャンペーン期間で5000円だが、この週末の土日に限り1万円とのこと。ルーターはカタログ掲載の機種GL04Pの他に最新機種GL06Pがあると言って、それを勧める。違いはバッテリーの持ち時間が10時間と12時間の違いだという。私の使い方は、基本的に家の中に置く固定型ルーターで、コンセントには常時繋いでいるから、10時間で問題ない。それで、店員と交渉した。06Pという新製品が出たから、旧型の04Pは在庫となろう、もっとクーポン金額を高くしてくれないか、と。店員はメーカーと交渉してみると言って、暫く待ったら15,000円になった。予想を上回って感激した。言ってみるものだ。それで買ったブルーレイレコーダーについては次回に述べる。
(設定のトラブル)
 それで3月17日に買って、使い出したが、設定に難航した。問題は、a)パソコンの電源を切ると無線LANが切れる、b)無線LANプリンターが〓がらない、の2つだ。前のWIMAXをこの3月中に安心して解約するためには、その前に解決しておかなければいけないと焦った。a)の問題は1週間後にインストールした設定ツールで、ある設定を変えてよくなったが、b)プリンターの方がなかなかうまく行かない。
 29日(金)は3月最後の平日なので、休暇日であるのを幸い、家で朝からこれに取り組んだ。仮に電話サポートの助けを借りるとなると、週末は対応しない場合があるからだ。結局自分では原因が判らないので、大決心してイーモバイルの電話サポートに電話した。2-30分間、言われた通りの確認はしてみたが(サポートの指摘した設定は既に変えてあった)うまく行かない。イーモバイルはプリンターのメーカー(キャノン)に聞いてくれと言うので、私は怒った。10日前まで別のWIMAXの無線ルーターで動いていたのだから、おかしいのはおたくのLTEルーターの方だ、こんな役に立たないなら解約したい(2年契約だが)とがんばった。しかし、先方もプリンターのメーカーに聞いてくれとがんばる。
 しょうがないので、キャノンの電話サポートに電話した。私も考えてみると、パソコンでのプリンターの設定のある項目でどれを選択したらいいか自信が無い所があったことを思い出したからだ。キャノンの電話サポートはよかった。詳細な確認手順を幾つか踏んでから、最後には解決した。プリンターのプロパティの「ポート」のタグで、20近くあるポート候補の中から選ぶのだがそれを間違っていた。マニュアルには書いてなかったことのような気がする。それで変えたら印刷できた。嬉しかった。それで早速前のWIMAXの解約の手続きをした。
(使用感)
 前のWIMAXは、実効速度が下りで1から7-8Mbps、上りで0.2から1Mbpsと、1年前の弊ブログで書いた。不安定で遅い時もあっていらいらした。友人の意見ももっともだと思ったが、今回のLTEは概して快適で、安定している。実効回線速度をスピードメーターで測ってみた。スピードメーターもいろいろあって結果もいろいろ出てくる。下りで5Mbpsから20Mbps、上りで1.7Mbpsから7Mbpsだ。快適さが裏付けられた。
 参考までに、今度のルーターは、イーモバイルPocket WiFi LTEの型番GL04P。公称下り最大75Mbps(実効速度はそんなに出ないが)。年内には115Mbps になると言っている(楽しみだ)。2年契約で月額3,880円。最初に3,150円の手数料が掛かる。ルーター料金33,600円は24か月割賦として月額に含まれるので、購入価格は0円。モバイルだから外にも持ち出せる。お奨めだと思う。

*1:契約の相手は、UQ コミュニケーションではなく、それと提携したDiSM WIMAXというところだ。DiSとは、ダイワボウ情報システム(株)という、かつて1982年に大和紡績が設立したIT機器等の販売会社らしい。ちなみにコジマ電気の店員が言うには、同社のWIMAX事業は昨年暮れから、ビックカメラBiC WIMAX Service が受け継いでいるということだ。IT関連企業の変化は激しい。