サントリー食品の新規上場

 今日7月3日に、サントリー食品(正式にはサントリー食品インターナショナル(株) )が新規上場したということで、テレビ、新聞でも報道されている。実は私も買っていた。以下、1)非上場会社サントリー・グループの新規上場、2)公募価格と最小限の割当、3)初値と買い増し について述べる。
1) サントリー・グループの新規上場
 サントリー・グループは今まで非上場だったが、そのうちの1つ「サントリー食品」が新規に上場するということを聞いて、証券会社に購入を申し込んでいた。調べて見ると、従来のサントリー(株)は、2009年4月の持株会社サントリーホールディングス(株)」(以下「サントリーHD」)の設立と合せて再編された。すなわち、サントリーHDの100%子会社として、「サントリー酒類(株)」(ウィスキー、ワイン)と「サントリー食品インターナショナル(株)」(酒類以外の清涼飲料。「サントリー食品」又は「サントリーBF」と略されている)等が設立されている。今回そのサントリー・グループのうち、「サントリー食品」だけが新規に株式公開する訳だ。
 新規上場の株式公開(IPO、Initial Public Offering)と言えば、直ぐ価格が上って大きく儲かるという期待がある。調べて見ると、かつてのNTTのようなうまい話は今では無いようだ。サントリーという大企業だから安心ということで、購入することとした。私としては初めてのIPO購入。
2) 公募の仮条件から公募価格、割当
 7月3日の上場に向け、3000円から3800円という公募の仮条件が6月17日に決まり、翌18日から21日までの間、ブックビルディング方式(需要申告で新株の価格を決める方式らしい)という形で公募が行われた。私も正式に申込み。
 24日に公募価格が決定したが、下限に近い3100円。公募前の想定価格が3800円とされていたし、公募価格は、仮条件の上限価格に近いと思っていたので、やや意外だった。私としては購入価格の低下は歓迎だが、少しびっくり。日経新聞(2013/6/25)によれば、PER(株価収益率)の業界水準を巡る評価が異なっていた(サントリー側が強気だった)ことによるようだ。
 買付価格が下ったことはよいことだが、驚いたのは、(ある償還金があったので)1000株申し込んだのに、最低購入単位の100株しか割り当てられなかったことだ。言い換えると、31万円しか投資できないということで、がっかりした。やはり人気が高く、みんなに100株だったということらしい。
3) 初値と買い増し
 7月3日の上場初日の初値は3120円と、公募価格を上回って始まった。2月以降の種々のIPO(RIETも多い)の初値を見ると、公募価格の10%程度高から2-4倍高というのもある。20円高というのは少し低いという感じがしたが、取りあえず公募価格を上回ったということで、サントリー食品の社長は、ほっとしたと言っていた。私の方は、初値がそれほどの高値ではなかったということで、思いついて市場で買い増すこととした。ネットで買えば、手軽だし、手数料も安い。9時半までの間に3130円と3150円で買えた。

 初日の株価の動きは図のとおり(日経電子版の画面から)。初日の高値は3195円まで行ったが、午後2時以降低下し、終値は3145円だ。明日以降どうなるかだが、嫌な予感もする。私の乏しい経験によれば、株を買えば株価は下る、買わなければ上る、売れば上る、売らなければ下る。この初日の3195円の時に売っておけばよかったか(冗談)。
 今の楽しみは、株主優待で清涼飲料のセットが送られてこないかということ。サントリー食品は、ペプシコーラの日本での事業も引き受けており、スターバックスと提携し、関連商品の販売も行っている。今後は、ペプシのゼロを飲むこととしよう。