スマホの機種変更

 今週スマホを新しい機種に変更した。昨年4月に機種変をして以来で、私としては3代目のスマホだ。1代目の使用期間は1年4か月余、2台目は1年3か月余だ。1年余経つと機種変をするという趣味が私にある訳ではなく、今回の機種変には仕方が無い事情があった。すなわち2代目が故障し、その修理の見積りが約1万8000円と言われ*1、それにかねて不満のある機種だったこともあり、そんなに高い修理費ならいっそ新しい機種にと考えた次第だ。
 以下、1)2代目の故障とかねての問題点、2)3代目の選定基準、3)新機種の特徴を説明する。
1) 2代目スマホの故障とかねての問題点
(私のスマホ歴)
 今までの弊ブログでも書いていたと思うが、私のスマホの選択基準は、a) au(2004年以来の長い付き合い、家族割、携帯のメールアドレスを変えたくない)、b)電子マネー(以上は携帯時代から)、c)Android(グーグルとの相性がいい)が3つの基本的要件で、それに時々の基準を付け加えてきた。話の前提として、私のスマホ歴は次のとおり。
(1代目) 2010/11/26から「IS03」 (東芝) (初めて電子マネー等に対応したAndroidスマホ。予約して発売当日に購入)
(2代目) 2012/4/3から「DIGNO」(京セラ) (3.5G*2WiMAXテザリング対応。2011年12月発売機種)
(2.5代目) 修理見積り期間中の代替機として10日ほど使ったのを私の「2.5代目」とする。機種は、「Xperia acros IS11S」(ソニー。2011年6月発売機種)
(3代目) 2013/7/26から「ARROWS ef」(富士通) (4G LTE(後述)対応。半年以上前の2012年11月発売機種)
 1代目と2代目の選択の経緯については、弊ブログのそれぞれ、「利用者から見た携帯電話の変遷」(id:oginos:20110626)、「ネット環境の完全無線化」(id:oginos:20120408 ) に述べてある。
(2代目(DIGNO)の故障)
 今年の3-4月頃から時々、勝手に電源が落ち勝手に起動するという症状が出て、5月頃からは段々頻度が高くなり、ひどい時は1日に1-2度という風になっていた。また、週に数度くらい発熱して高温になることもあった。高温化対策としては、機内モードにして通信通話機能を切る(電力の消費を抑える)、また電源を切って冷すなどをしていた。
 7月に入ってから、致命的な症状が始まった、電源が突然落ちてそのままフリーズしてしまい、電源キーが全く効かなくなる。フリーズした際の措置として発見した方法は、ケースの蓋を外してバッテリーを抜き、暫くしてから入れ直すというものだ。連日に近く発生し、また1日2回生ずることもあった。これは駄目だ、完全に故障と思い、auショップに行って、早速修理の見積りに出すことになった。
 この機種には故障前からかねて不満があった。第1にバッテリーが持たないこと。その対策として、GPS機能などは基本的にオフ、問題無さそうと思われる時間には機内モードにする、バックグラウンドで自動的に立ち上がるアプリを1日の内に何回かオフにするなどを講じていても、夕方にはバッテリーが切れることがよくある。折角のスマホなのにその利用を大幅に自粛せざるを得ず、辛い。第2の不満は、操作勝手がいろいろ不便で、例えば家人に電話するのにも、7-8回キーを押さなければならない(ラブコールではないがよく架ける)。
(2.5代目のExperia)
 修理見積り中に提供された代替機は、3Gスマホの「Xperia」IS11S(ソニー)だった。発売時期は、私の1代目と2代目の間だ。10日間ほど使ったが、2代目(DIGNO)よりやや使い心地がいいと感じた。それより感心したのはバッテリーの持ちがいい。GPS機能をオンにしていても1日半ほど持ちそうだ。ということで、3代目の選定基準にバッテリーのことは最重点にはしないことにした。
2) 3代目の選定
(2013年前半のauスマホ新機種の特徴)
 2代目のDIGNOを修理の見積りに出した時から、修理費が高い場合は機種変という可能性を想定して、auショップでパンフレットを入手し事前研究を始めた。
 パンフレットによれば、新しいauAndroidスマホは、4G(第4世代通信)のLTE*3が標準になっていて、2013年夏モデルが4機種*4、その前の2012年冬モデルが10機種もある*5。4G LTEは、最新2013夏モデルは公称下り最大100Mbps、その前の2012冬モデルは公称下り最大75Mbpsでやや遅い。ちなみに、私の2代目は2011年秋冬モデルという時代で、その時の最先端だったが公称下り最大9.2Mbpsだ*6
 この最新、次新(?)計14機種の特徴は、この4G LTEの他、全てテザリング電子マネーワンセグにも対応し、サブカメラ(自分撮影用)も付いていることだ。また、1機種(韓国のサムスン製)を除いて全て赤外線対応だ。私としては驚くべきことで、ほんの1年前の2代目の時代(2011年秋冬モデルから2012年春モデル。合計13機種) *7 では、テザリング可能*8はわずか5機種で、そのうち電子マネーワンセグ、赤外線に対応しているのは2機種しかなかった*9テザリング非対応8機種の多くは電子マネー等に対応していたが、非対応のものもあった(2機種)。サブカメラが無いものも13機種中4機種あった。
 驚くのはディスプレー・サイズで、1年前の13機種では、大勢が4.0-4.3インチ(9機種)で、3.2-3.7インチが3機種、例外的に大きいのが4.7インチ(1機種)だった。今年の14機種を見ると、5インチ2機種を含んで4.7インチ以上が10機種、4.3インチ3機種、4.0インチ1機種(台湾のhtc製)と格段に大きくなっている。これに応じカメラの画素数も1300万台が6機種、800万台が7機種、400万個が1機種だ(1年半前は1300万台が1機種あるが、大勢は800万台)。
(選定の考え方)
 先ず4G LTEのうち、最新の公称下り最大100Mbpsか、次新(?)の75Mbpsを選ぶかが問題だ。私としては、その違いが判るような気がしないし、4G LTEは元来3.9Gで、今後本来の4Gが出てくるのが予定されているので(何時かは知らない)、今回は75Mbpsでも構わないとし、他の機能を比較することとした。
 ところが、カメラや音楽に拘りを持たない私にとって、現在の新機種にはあまりドラマチックな機能、(価格は高くても)どうしてもほしいという機能が無いような気がしてきた。それで、次のような消極的なクライテリアを考えた。
a) ディスプレー・サイズは、大きなものはマイナス評価とする。理由は、大きいとポケットに入りにくい、片手持ち片手操作がしにくいということに加え、5インチに近くなると、7インチタブレットとのデマケがはっきりしなくなることだ(7インチの比較優位が薄れ、5インチスマホへの依存が高まると、バッテリーの持ちが気になる。)。
b) バッテリーの容量について、当初は多大の関心を持っていたが、代替機種を使ってみて、1日半持てばいいかと思い、あまり重点を置かないこととした。
c) かねて条件としていたことに、ストラップの装着のためのストラップ穴がある。ストラップは、上記の片手持ち片手操作の際の安定保持に必須で、一般の滑落防止にも有効だ*10
 ストラップ穴の有無は、パンフレット、ウェブ上のスペック、製品の写真を見てもなかなか判らない。今回auショップに並んでいるモデルをチェックした。iPhone、Galaxy(韓国のサムソン製)とhtc(台湾)には無いが、その他の日本製スマホにストラップ穴は付いていた。1-2年前の日本製スマホにはストラップ穴が無いものが確か多かったと思うので、大変な進歩だと思う。
 補足すると、本体にストラップ穴が無くても、スマホカバーにはストラップ穴があるものがあり(無いものもある)、それにより一応対処は可能だ(スマホカバーを付けると若干かさばるので、私は好まない)。
d) ドラマチックな機能が無いと書いたが、個別には相当魅力的な機能はある。例えば、

  • 驚きの省電力IGZOと大容量3,080mAh電池、高速起動と高額手振れ補正機能のカメラ (Aquos) (IGZOは最近テレビ・コマーシャルでもよく見る)
  • 日常をドラマに変えるカメラHTC Zoe (htc) (ベッキーの遅刻言い訳のテレビ・コマーシャルがある)
  • 1秒間15枚の無制限連写、先進のカメラ・パフォーマンス*11 (Xperia)
  • スマートソニック・レシーバー*12クリップボード (DIGNO、URBANO)
  • 等々

 どれも魅力的な機能だが、各機種にはネガティブな所もあり、なかなか決めづらい。
3) 3代目「ARROWS ef」の特徴
 迷って結局選んだのは、「ARROWS ef」だ。決め手に近かったのは「富士通モバイル統合辞書+」で、24種類の辞書をダウンロードできる。魅力的なのは、リーダーズ英和、角川類語辞典現代用語の基礎知識、デイリーの各国語辞典だ。余り使うとも思えないが、見ているうちに衝動的にほしくなった。2012年冬モデルという半年前のモデルなので、価格が最新モデルより安いのも魅力の1つだ。なお、ディスプレーは4.3インチ。http://www.au.kddi.com/mobile/product/smartphone/fjl21/
 この機種は、バッテリー容量が他の新機種に比して小さい、動画カメラの手振れ防止機能が無い(静止画はある)などの問題はあるが、パンフを見ると、次のような面白い機能があって楽しみだ。

  • 「睡眠ログ」 枕元に置いておくだけで、加速度センサーとマイクにより、就寝・起床時間、睡眠時間、寝返りの多さ、いびきの状態等の睡眠情報を把握できる。同年代の友人間で近年何回か話題になった「SAS(Sleep Apnea Syndrome 睡眠時無呼吸症候群」の自己診断に有効と思われる。ただ、パンフにSASに有効かなどとは書かれていない。
  • 「あわせるビュー」 設定した年齢に合せ、ディスプレー上で青色を強調(高齢者は青色への感度が低くなるらしい)。
  • 「あわせるボイス」、「ゆっくりボイス」 年齢に合せて音量を調節してくれるらしい。

  (以上の機能は、シニアの私向けか)

  • 「おまかせタッチ」 片手操作時に親指で遠くをタッチする際、タッチ座標を指先方向に補正。
  • 「あわせるズーム」 揺れを感知してブラウザの文字を自動的にサイズアップ。歩いている時など読みやすい。
  • 「高速レスポンス」 0.5秒でカメラが起動。シャッターチャンスを逃さない。
  • QRコードの自動認識」 QRコードも普通のカメラ操作で撮影し、認識してくれる。
  • 「キャプメモ」 スマホの画面をそのまま保存してメモも書き込める。
  • 変った機能は、「スマート指紋センサー」。指紋を登録すればその指でなぞらないとロックが解除できない。セキュリティ面では最高だが、かえって家人から疑われ、痛くもない腹を探られそうだ。怖くて私は多分使わない。

 auショップの手違いで機種変が遅れ、昨日になった。その間に事前研究をし過ぎた面がある。機種変をすると、再設定、従来のアプリの再インストール、新しい機能のインストールなどに時間が掛かる。追い追い事前研究の成果を活かして行きたい。

*1:月399円の補償サービスに入っていれば、5250円の支払ですんでいたが。

*2:第3.5世代移動通信システム。公称下り最大9.2Mbps。後述の4G LTEと対比の意味で、単に3Gと言われることも多い。

*3:4G LTEとは、「第4世代移動通信システムのLTE(Long Term Evolution)」の意で、元来は3.9G(第3.9世代)と言われていた。2010年12月にITU(国際通信連合)は、LTEWiMAXなども商業的に4Gと呼んでいいと認めた。これに沿い、日本では、auの4G LTEソフトバンクの4G LTEが4Gの名称を使っている。ドコモのLTE Xi(クロッシイ)はサービス開始も早く(2010年12月)、速度も他の4G LTE並だが何故か4Gの名称は使っていないようだ。本来の「4G」とは、ITUがIMT-Advancedと呼んでいるもので、50Mから1Gbpsの超高速通信を可能にするものらしい。ITUは2012年1月にLTE-AdvancedとWiMAX2の2規格をIMT-Advancedとして正式に承認したが、まだ実装されたものは無いらしい。従って、現在の機種について「4G LTE」はいいが、単に「4G」とは余り呼ばれないようだ。

*4:2013年夏モデル http://www.au.kddi.com/mobile/product/selection/

*5:2012年冬モデル http://matome.naver.jp/odai/2134548609943146901

*6:WiFiとかWiMAXとかの無線LANの利用で、公称下り40Mbpsも可能だったが、利用可能場面はやや限られる。

*7:2011年秋冬モデル6機種 http://getnews.jp/archives/142976。2012年春モデル5機種 http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/072/72700/。その間に他2機種(IS12F、IS14SH)発売された模様。

*8:説明は省略するが、1年前は4G LTEは無く、テザリングWiMAX(公称下り最大40Mbps)対応機種で可能だった。

*9:従って、私の1年半前の選定基準のテザリング電子マネーを充たすものは2機種のみ。

*10:私の息子夫婦はiPhone派だが、今まで床に落してディスプレーを破損したことが2-3回あると言っている。これはストラップが付けられないことも大きな理由になっていると思う。

*11:逆光の場合、顔に合せた露光の写真と背景に合せた露光の写真の2枚を自動的に撮影し、自動的に合成して、顔も背景もきれいな写真にしてくれるなどは驚愕。

*12:受話口が無く、ディスプレー部を広く振動させて耳に伝えるので、どのような状況でも聞き取り易い、らしい。