キンドル購入

 電子書籍については、このブログでも何回か触れた。かねて私は、汎用リーダーであるタブレットで読んでいたが、今回、専用リーダーであるキンドルを買った。その経緯と購入の基準等を説明する。
1) 私の従来の汎用リーダー
 電子書籍に関しては、
a)書籍ストア、
b)(ストアごとの)専用リーダー、
c)汎用リーダー(実はPC、汎用タブレット又はスマホ。書籍ストアごとに異なるアプリをインストールする)
の各種類等について、私の2013年のブログ「電子書籍」 (id:oginos:20130714 ) で解説している。
 私の場合、東芝製の7インチ・タブレットに複数種類の電子書籍ストア用のアプリをインストールしている。メインの書籍ストアは、三省堂凸版印刷東芝系のブックライブ(Book Live!)で、サブのストアはAmazonキンドル*1と日経ストアから書籍を購入していた。ブックライブを利用し始めた経緯は、最初に買ったタブレット東芝製で、ブックライブ用のアプリがプリインストールされていたことくらいだ。しかし、その後、国産へのひいきもあり、少しブックライブにのめり込んできた嫌いがある(今では反省)。
2) 買換えの理由
 この汎用リーダー(タブレット)を買い換えようと思った理由は2つある。
 第1は、390グラムの重さが辛く感じられるようになったこと。ベッドで寝ながら持つのに重い。鞄に入れるのに重い。もう少し軽ければジャケットなどのポケットに気軽に入れて持ち運べると考えた。
 第2は、バッテリーの持ちだ。ずっと使っていると半日は持つが(それでも少し短いか)、使わないで放っておくと放電して2-3日で無くなる。電源を切ればいいが、タブレットといえどもPCだから、電源オンするとOSのインストール等に2-3分間待たされてイライラする。充電ケーブルも少し大げさで持ち運びにくい。
 ということで、専用リーダーであれば、200グラム程度で、説明を見ると電池も数週間持つとなっている。専用機は、他の書籍ストアの書籍を読めないという救いがたい欠点やウェブにアクセスできないとの問題があるが、買換えを決心した。
3) 買換えの候補機
 専用機の候補は次だ。
a) Lideo (ブックライブ専用のリーダー)
 私が今まで購入してきた書籍ストアの蓄積が活かせるので、第1候補だ。170グラムと一番軽い。しかし、問題はバックライト(最近はフロントライト)が無いこと。これはベッドの布団の中で家人の邪魔をせずに読もうという私にとっては大きな問題だ。*2
 ベッドでは読めないが、安価であるし、書籍の蓄積もあるので、妥協しようかと思っていたら、仕様を調べていく上で大きな問題を発見した。タブレット上のアプリで、電子書籍を読む際の利点とかねて思っていたことに次がある。
(ア) マーカー(ないしハイライト)機能(書籍中の興味深い個所をハイライト表示する)
(イ) メモ機能(マークしたところにメモを書き込む)
(ウ) 検索機能(書籍中の用語を検索する。登場人物が初登場かなど直ぐ判る)
(エ) この他に、しおり機能(ブックマークともいう)、内臓辞書検索、ウェブ検索などもあって便利。これらは無くても我慢して妥協することとしたが、ア、イ、ウは無いと困る。
 それで驚くことに、Lideoはマーカー機能しかないようだ(しかも個所数が限られている)。これで断念した。マーカーなど使うのかと友人に聞かれたが、私は割に多用していて、1冊読み終るとマーカーの部分だけ読み返す。紙の本もシャープペンでマークしていて汚い。古本屋に売ることは断念している。こんなことをしていても本の内容はすぐ忘れる。
b) 楽天コボ等
 キンドルは後で説明するが、その他の有力候補は楽天コボ。ちなみに、私の上記の2013年3月のブログで紹介した、紀伊国屋Kinoppyなどやそれ用のソニーの専用リーダーは、今元気がなさそう。
 楽天コボは最近書籍数も伸びていて元気があるので、国産でもあり、ブックライブから変更しようかとも思った。180グラムと軽いし、フロントライトもついている。しかし調べると、上記のマーカー機能等を装備しているようには見られない。ウェブの商品ページでいろいろ探したが、出ていない。あるなら書いてほしいと思うが、本当はあるのかも知れない。
[楽天コボについては、9月13日の私のコメントに、補足を書いた]
http://books.rakuten.co.jp/event/e-book/ereaders/koboglohd/ 
 電子書籍の購入に当っては、キンドルと同様、何故か消費税が掛からないことも魅力的だったが、必要な機能が無いので、断念した。*3
c) Amazonキンドル
 キンドルは、調べると、上記のマーカー、メモ、検索、しおり、辞書検索、ウェブ検索などがちゃんとあり、たちまち惹かれた。ここで、ブックライブのLideoかAmazonキンドルかの選択になったが、後述の通り、キンドル
d) (余談) ブックライブは大丈夫か
 最近気にかかっているのが、ブックライブと三省堂が元気がないことだ。
 ブックライブは、私がかねて使っていた月額ポイント制について昨2014年秋から新たな応募を停止し、既存の契約も今年の11月で打ち切るという。私の場合、毎月1,000円払いで、1,100円分が使えた。また、最近の電子書籍の紹介(新刊本について電子書籍の有無の紹介の意味)もキンドル楽天コボが多く、たまにKinoppyやhonto、ブックライブとなる程度で少ない。専用リーダーのLideoも新製品が何年も出ず、1機種のまま、値下げだけ続いている(約9,000円から6,000円弱)のも心配だ。
 それから、三省堂書店の東京新宿小田急百貨店内の店舗が、本年2015年4月に撤退し、別の店舗になった。すなわち、有隣堂系の「書籍・雑貨・カフェの複合型店舗“STORY STORY″」だ *4。書籍を読めるカフェ等の施設があって目新しいが、書籍自体の量は少なく、総じて駅前書店並みのものだ。新宿の三省堂は、私にとっては若い時からの店で懐かしく、残念だ。
 このように、ブックライブ、三省堂ラインの今後に不安を感じていたので、上述の通り、楽天コボも検討した次第だ(専用リーダーはちょっとがっかり)。
4) Kindle Paperwhite
 結論としてキンドルだが、その中で、Kindle Paperwhiteを選んだ。重さは205グラムでサイズは6インチ(外径は169 x 117 x 9.1mm)。軽い、ジャケットのポケットにも楽々入る。その下のグレード(単なるKindle)はバック/フロントライトが無いから、安いが検討対象外。(説明すると細かいが、私にとっては重要な)価格も14,280円が、Amazonプライム会員(年会費3,900円)になると4,000円安の10,280円でリーズナブルだ。プライム会員だと毎月1冊のキンドル本が無料だということもあり、久しぶりにプライム会員となった。
 午後3時に注文すると、プライム会員の翌日配達無料の威力で、翌日午前10時に配達されびっくりした。
 早速使ってみると、予想外に高度だ。詳細な説明は省略するが、「X-Ray」機能(書籍内のキーワードとその場所を勝手にリストしてくれる)は、タブレットのアプリにも無い、画期的な機能だ。購入した書籍以外のファイルも読める。友人が最近自分の文集をキンドル化した(ファイル形式として)として送ってくれた。PCのキンドルアプリでも読めたが、ファイルをこの専用リーダーに送信すると、ちゃんと読めた。
 書籍購入等に関する私の今後の方針は次の通り。
a) 電子書籍のベースは、従来のブックライブからキンドルに移行する。
b) タブレットは少し重いが、ブックライブや日経ストアの書籍を読むツールとして、補助的に利用する。スマホやPCでも読める。もちろんタブレット本来のミニPCとしても活用する。ただ、ミニPCとしての利用は、最近はスマホに移行しつつある。
c) リアルな本を買う場は、原則として、三省堂(最寄り駅にもある)とAmazonの通信販売を利用する。三省堂カードなどで、購入履歴が判って便利だからだ。

*1:書籍ストアとしてのキンドルと専用リーダーとしてのキンドルとがあり、紛らわしい。

*2:布団の中の読書のメリット例を紹介する。1年前に「蜩ノ記」という映画(2014/10公開)を見た。筋書きに疑問を感じて帰宅後の夜眠れなくなった。それで、葉村麟の原作で確かめたくなり、夜中の2時頃から、布団の中で電子書籍を購入してダウンロードし、布団の中で(疑問をただすことが目的だから)丁寧に読み始めた。朝の5時頃には眠くなって中断したが午前中には読み終えた。その間家人は全く気がつかず、邪魔にはならず叱られなかった。ちなみに、私の疑問は原作でも同じで、その後、同人の著作はあまり読む気がしない。

*3:消費税については、弊ブログ「ロング・グッドバイ」(id:oginos:20140515 ) 中「5) 電子書籍と消費税」を参照。

*4:http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20150423_699312.html