読書管理ソフト

1) 読書管理ソフト

 昨2018年秋から読書管理ソフトを使い始めた。

 長男の嫁から教えてもらったアプリが「ビブリア」。書籍の主に裏表紙に印刷してあるISBNバーコードをスマホのカメラで撮影すれば書名等が自動的に登録できる。今までのメモ書きでは考えられない便利さだ。ただしiPhone用しかないので私には駄目。Android用ソフトを探して幾つかあったが、その中で「読書メーター」を選んだ(iPhone用もある)。

 以下、読書メーターの問題点と他の読書管理ソフトを幾つか紹介し、ついでに若干関係する話題として、2)私の書籍選択方法と、3)書店での購入の努力(e-honを含む)を紹介したい。

(読書メーター)

 昨年秋のソフト(アプリといってもいい)の選定の基準は、a)Android用、b)本のISBNバーコードをカメラで読み取って書名等を入力できる、c)パソコンでもスマホでも使え、データを共有できる(クラウド)、d)読後感想を書き込める、ぐらいのもので、多分適合するのはこのアプリだけだった。

 その後よく使っていて、感想も150冊分以上書き込んだ。しかし、半年余り使っていて、「読書メーター」への不満が溜ってきた。大きく2点ある。第1は、感想文に255文字以下との上限があって短い、第2は、自分が登録した書籍の検索ができない(タイトル名も駄目だし、感想文中の語句も駄目)。第1の上限は、むしろ気軽に書けることでいい面もあるが、第2の問題点はきつい。

 自分の登録した書籍を探すには、登録リストから順番に見ていかねばならないので時間がかかる。リストの順は、登録日又は読了日の降順又は昇順からしか選べない。タイトル、内容のキーワードから検索できたらと思う。また書いた感想には自分の備忘のためのメモが多いので、それらをキーワードにして検索できたらと思う。この2点の不満については、読書メーターの意見欄で質問したことがある。両方とも現状ではできないとの返答があった。

 

 それで他のアプリに替えようかと思い、読書記録アプリの比較サイトを見てみた。

 

読書記録・本棚を管理する アプリランキング TOP10

 先ず、通読してのざっとしたコメントを述べる。「*太字」は、私が必須と考えている機能。

  • iPhone用が多く、*Androidは少ない。殆どが無料。
  • *クラウド(この場合、PCとモバイルの両方で登録/編集可能との意味)は少なく、多くはモバイル(スマホタブレット)単独利用
  • 書名は、モバイルのカメラから*ISBNバーコードの読取りが(97から始まる13ケタのバーコードで、大体書籍の裏表紙に印刷してある)可能なものがほとんど。
  • *感想やメモが書き込めないものもある。これは、書名の登録をして、読みたい/読んだものを整理することが目的か。
  • SNS利用をうたっているものが割にある。感想などは直ぐオープンになり、他者の感想もすぐ読める。読書メーターでは、似た読書傾向を持つ人を推薦してくれる。
  • 書籍の販売促進を考えているとしか思えないサービスがある。新刊書、そのランキング、著者別新刊通知など。SNS利用もその一環か。
  • *検索については、書名を入れるとウェブやAmazon等で探してくれるが、自分の登録した書籍内を検索してくれるものは少ない。自分の感想、メモ等を検索してくれるものも少ない。
  • 廃止されたアプリも多い。例)読書管理ブクログメディアマーカー

 次に、幾つか取り上げて紹介する。

〇 読書メーター

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.bookmeter.android&hl=ja

 Android用(iPhone用もある)かつ、クラウドなのは少なくて、これを選んだ背景は前述のとおり。先に述べた不満(255文字、検索ができない)を除けば、一応快適に使っている。ただ、自動的にSNSになっていて、感想がオープンになる。それはいいが、「いいね」がすぐ来るのはうっとうしい。また、新刊書や人気図書ランキングもメールで通知されてうっとうしい。この通知で知って読んだ本は無いと思う。私のページは次だが、読書メーターの会員でなくても開けるかは知らない。 https://bookmeter.com/home

 次のページの方がいいかも。 

 https://bookmeter.com/users/925792/books/read

 

〇 Readee

 https://android.app-liv.jp/003433148/ 

 実は、今月初めこのReadeeをインストールしたが、ヘルプなど読んでみて使えないと思い、2日でアンインストールした。理由は、クラウド対応でない、すなわちPCで処理できず、スマホだけでしか使えないことだ(計画中とあるが何時になるか)。感想文をスマホで書き込むのは私にとって負担だ。特に推敲に手間がかかる。

 アプリのFAQに従い、その他の特徴を述べる。

 https://readee.rakuten.co.jp/faq/index.html

 自分の本棚内の検索はタイトルのみ。いいのは、メモの上限が5000字と大きく、それからカメラでの画像取りこみができることだ。書籍中の図表など撮りこめそうなので嬉しい。ただよく考えると、サーバーに保存するのではなく、スマホ内のリソースを使うのだろうと思い至った。

 本棚機能に加え、タグの付与もできる(個数無制限)。外部データの取り込みは、csvファイルにしてdropboxを経由して可能とのことだが、ファイル形式の問題もあり、面倒くさそう。

 

〇 読書管理ビブリア

 https://app-liv.jp/894377244/?ranking_type=b

 iPhone用として有名。メモ機能やSNS機能もあるようだ。

 

〇 My読書ノート

 https://app-liv.jp/1459643744/?ranking_type=b

 iPhone 用だがユニークなので紹介。図書館からよく借りる人に便利なように特化している。複数の図書館を登録できて、各図書館の予約ページにアクセスできる。返却日などを知らせてくれる。

 

〇 蔵書マネージャー

 https://android.app-liv.jp/001810275/

バーコードで登録できるようだが、詳細は調べていない。

 

2) 私の書籍選択方法

 読書管理アプリの話題のついでに、私の最近の読書する本の選択方法を説明する。私の「読書メーター」の読書履歴の「本棚」(利用者による書籍の区分)を見れば判るように「砧図書館」が多い。これは近くの世田谷区砧図書館から借りた本であることを示す。定年退職者にとっては、図書館は誠に有難い。一読して面白そうでなければ直ぐ返せる。

 ではどうやって読む本を決めるか。新刊書系統だと、情報源は主に3つある。a)新聞、週刊誌などの書評、b)世田谷図書館からの新着書案内メール(希望した分野ごとに週に1度ぐらい案内が来る。メールから簡単な手順で予約できる)、c)図書館に行った時に、新着書コーナーや返却本コーナー(返却された本が1-2日間仮に置いてある)で探す*1。その他関心を持った本をいろいろ探して読む。

 

3) 書店での本買いの努力とe-hon

 また、書店でぶらぶらすることもあるし(最近は少ないが)、目的意識をもってAmazonで探すことも多い。Amazonは、少し古い本であれば安価な中古本もよく買う。Amazonは便利だが、街の書店もいい。かねて気には懸っているが、最近も新聞に出ていた問題が、街の中小書店の経営問題だ。

 https://digital.asahi.com/articles/DA3S13379577.html?iref=pc_ss_date

 それで、できたら書店で買おうと心がけている。具体的には、例えば週刊誌は、スーパー、コンビニではなく、書店に行く。

 書店で買う場合は、家で予約できるといい。駅前の三省堂書店は、e-hon(トーハンが経営するインターネット書店)で予約した本が受け取れる(e-honは店舗受取りだけで自宅への配達はしないとされている)。

https://www.e-hon.ne.jp/bec/EB/Top

 e-honは、少し問題があって、Amazonに比して登録されている書籍数が少ないようだ(トーハンで取り次いでいる本だけか)。それから割引も無い。やはりAmazonの安価な中古本が魅力だ。新刊本だと殆ど割引が無いから、書店でいい。

 最近e-honを利用して買ったのは、ハンス・ロスリング著「FACTFULNESS」(上杉周作他訳、日経BP社、2019年1月)。友人のブログを見て知り、面白そうなので、図書館で予約したら、700冊台の待ち行列だ。今までの経験だと半年から1年かかる。定価1944円(税込)で高いが新刊を買おうと、Amazonで見ると400円ほど安い新中古本があった。取りあえずカートに入れたが、先ず現物も見てから決めようと散歩のついでに書店に行った。立ち読みしてやはり買うことにして家に帰ってAmazonのカートの本を注文したらもう無いという。他の中古本で安いのは送料込みで定価より200円安のものだ。これで迷った。200円違いなら、かねてお世話になっている書店で買うかと思い、e-honで購入した。

 振り返ると非常に馬鹿なことをしている。a)400円安の割引の機会を、迷っているうちに逸した、b)書店に行ったならその場で買えばすぐ読めるのに、e-honで注文したので、3日後に書店に行かなければならず遅くなった。得したのは、書店までの歩行距離が稼げ、健康にプラスしたことぐらいだ。

 更に言うと、このe-honシステムの意義が疑問だ。私は中小書店の存続を支援したいので、微々たる支援ながら書店からの購入に心がけている。しかし、宅配が無く、指定書店での受取りしかないとすると、従来(というか古い時代)の書店での予約システムと比較して、書店への2回の訪問(予約と受取り)が受取りの1回に節約できるとのメリットしかない。Amazonその他の通信販売に比してデメリットばかりだ。近い将来に無くなるのではないか。

 

*1:図書館全体を探すのは大変だが、返却されたということは、最近関心を持った人がいるという意味で若干新しいのではないかとの趣旨