インド雑記(1) 始めに・天気予報が無い

(始めに)
 今まで旅行準備をしていることを述べてきたように(「インド旅行準備」 id:oginos:20131008)、インドに旅行した。今後その感想を、タイトルを付して順次紹介していくが、今回は第1回として、始めに、旅行のフレーム等を説明し、次に初回の話題として、「インドの天気予報」の不思議について述べる。

  • 旅行期間 2013年12月5日(木)夜インド着、12月10日(火)夜インド発。従って活動日数は5日間。
  • 訪問都市 デリー2泊、ムンバイ1泊、プネ1泊、再度デリー1泊。 ムンバイはかつてのボンベイでインド最大の都市。プネはボンベイの南東方向170キロのインド8番目の都市(wikiによれば人口490万人、現地の人によれば600万人)。その他訪問した都市は、デリーから日帰りしたタージマハールのあるアグラ(人口200万人)。
  • 旅行のきっかけ 9月初めに同窓会関係の会合で中学の同級生(以下「U氏」)と会い、その時に、仕事の関係で12月にインドに出張するが一緒に来ないかと誘われた。妻の了解を得て、1人で参加。
  • 活動の大枠 宿泊は全て高級ホテル(8000ルピー前後((1ルピー1.7円のレートで13-4千円程度)、観光は、原則として現地のガイドと一緒に車を使った。従って、インド式のトイレや沐浴や屋台でのグルメ探訪などの凄まじい話は無い。いわば大名旅行だが、自分の年齢を考え、とにかく身体を壊さないことが方針。活動5日間のうち、U氏と一緒に案内してもらったのが2日間、私の単独(もちろんガイド付き)が3日間。

 初回以降の話題として取りあえず考えているのは、「(車の)警笛を鳴らせ」、「無線LANの怪」、「時差が3時間半」、「各宗教の寺院」、「インドの言語事情雑感」、「インド料理と浄不浄感」、「インドの数字雑感」などであるが、実際どのような展開になるか判らない。インターバルも不定期になると思う。
(天気予報が無い)
 出発前はインドの天候が気になった。インターネットでは、世界の主な都市について、10日先の予報まで出ていて至極便利だ。今回の訪問先のデリー、ムンバイに限らず、普通は(私には)知られていないプネまで、出ているのは感激もの。しかも予報が出ているサイトは数種類以上ある。例えば「デリーの天気」で検索すると予報サイトが沢山出てくる。
 問題は、それらのサイトの予報内容が違うことだ。デリーについてみると、Aサイトでは最高気温が26-8度、Bサイトでは22-3度、Cサイドでは、間を取ってか23-4度だ。何れも10日先の予報まであり、甚だしきは半月先、1月先まである。最低気温は、B、Cサイトは12-4度ぐらいだが、Aサイトは9-10度とやや低い。
 都市によっても当然違い、南のムンバイでは30度を超す日もある。暑い場合でもホテルの冷房が効いている場合があるということで、夏の薄着に加え、防寒対策にも目配りが必要と注意されている。行ってみて判ったが、これは割に重要。
 さて、現地に着いて、今日、明日の気温はどうなのだろうと思ってテレビを見ても、あまり見当らない(真面目に見続けていた訳ではないが)。部屋に毎朝サービスされている新聞を眺めても天気予報欄が見当らない。意地になって最初のページから全部チェックしたが無い。2日目の新聞も同じで、都市が変った3日目のムンバイのホテルも同様だ。
 2人のインド人に理由を聞いてみた。
 1人目は、ムンバイ→プネの飛行機でたまたま横に座って、話しかけてきたインド人。雑談になり、私から天気予報が新聞にもテレビにも出てない理由を聞いた。彼曰く、インドの天候は、季節によって変る(雨季と乾季など)が、同一季節内では変化が少ないから、みんなの関心が無いのだろうということだ。
 もう1人は、ホテルで夕食の機会があったので、話題の1つとして聞いた(他にもインド人はいて同意見)。彼は、予報が出ている新聞もあるはずだと言う。ホテルのフロントから新聞を取り寄せてきてチェックを始めたが、それには出ていなかった。テレビでもごく限られた時刻には予報しているが、日本や欧米のように大々的でないことを認めた。理由は、やはり季節内の変化が少ないからということだ。
 こうなると、日本の各サイトで、インドの諸都市の予報が違う理由が推測できる。それぞれのサイトの予報の出所は、インドのそれぞれの調査機関であろう。それらの調査機関は、インド国民の関心の低さを反映し、競争もないので、予報技術の高度化を図ることなく、それぞれ勝手な予報を出しているのではなかろうか。こうなると他の外国の諸都市の予報も信頼できなくなる。と思ったが、そんなに神経質に天気を気にする我々の方がおかしいのかも知れない。
 朝、運転手やガイドと会って、今日はいい天気だねと言っても反応が鈍い。毎日晴天だから、それがどうしたと思っているのだろうか。気軽に挨拶もしにくい。
 4日目の朝刊(9日プネ)に、天候に関する大きな記事が出た。前日のプネ市の気温が今年最低だったという。しかし、その日の天気予報は無かった。