携帯電話の海外での利用

 以前にも紹介したが、来週半ば過ぎからインド旅行に出かける。久し振りの海外旅行なので、携帯電話を安くかつ効果的に利用する方法について改めて調べた。先ず、1)ポータブル充電器について、次に、2)通信と3)通話の2つについて説明する。以下、私の使っているauの4G LTEスマホ(android)の話だが、他社製品についても共通することは多い筈だ。
1) ポータブル充電器
 観光旅行なので外で使うことが多いと予想されるが、スマホの悩みはバッテリーが持たないことだ。それで、近所のコジマ電気にポータブル充電器*1を探しに行った。実は、ポータブル充電器は、3年前にスマホを買った時に無償提供品として貰ったのがあるが、容量が小さく1回分も充電できない、また形がやや不格好ということで、外ではあまり使っていなかった。
 店内に並ぶポータブル充電器は、容量が、小は1回分から大は10回分近くまで多彩で、それぞれ重さと値段が違う。ACアダプターが別売だったりするものもあって注意が必要だ。
 結局、内蔵電池容量7000mAhで3回分充電でき、ACアダプターも付いているソニーの製品を買った。約6,000円弱と予想より高価だったが、後述する割引を利用して、2割引きの4,800円弱となった(後でネットを見るともっと安いものも多いが、どう違うのだろう)。
2) 通信
 国内でのデータ通信料(メールの送受信とウェブページの閲覧、データのダウンロード等)は、LTEの使い放題のオプション(auでは「LTEフラット」)で、月5,700円(税別)の定額だ。これにより、本当は1,558,182円の利用パケット通信料(10月分の私宛て請求書による)が0円になっている*2。この使い放題は海外では適用されず、替りにauが推奨しているのが、グローバル・パスポート(auの海外ローミング・サービス)の「海外ダブル定額」だ。今のグローバル・パスポートとは、自分のスマホをそのまま海外に持って行って使えるというもので、甚だ便利だ。
 「海外ダブル定額」とは、海外でのパケット通信料金の使い放題だが、月ではなく1日当りの上限で、かつ上限額が2段階になっている。約24.4MB(通常の通信料では約4万円とのこと)までは上限1日当り1,980円、24.4MBを超えると少し漸増するが、それでも最大1日当り2,980円だ(税別)。
http://www.au.kddi.com/mobile/charge/list/kaigai-double-teigaku/lte/?cid=01221-02329
 6日間使うと約18,000円になる。高いと思うなら、海外では携帯でのメールやウェブ閲覧を中止するという選択肢もあるが、少しさびしい。18,000円は高いがしょうがないかと考えていたら、高級ホテルではインドでも無線LANが普及していると友人に聞いたことを思い出した(元来は、タブレットを持っていく意味があるかとの趣旨で聞いたもの)。
 それではと、近くのauショップに行き、やや顔なじみになっている女子店員に、海外での無線LANの利用の可否について相談した。教えてもらったのは、スマホのデータ通信機能をオフにしてWi-Fiをオンにすればいいとのことだ。毎日ホテルに戻ったら、ホテル内の無線LANにアクセスし、無料で外出中のメールをダウンロードし、ウェブの閲覧などができる。外出中は不便だが、いざとなればデータ通信機能をオンにして1日単位の海外ダブル定額を利用すればいい。
3) 通話
 グローバル・パスポートでの通話料金は、インドでの場合、日本宛て発信180円/分、インド国内宛て発信70円/分、着信も180円/分(何れも税別)で相当に高い。
http://www.au.kddi.com/mobile/service/global/global-passport/area-charge/view-country/dp/asia/India/?area_name=asia&country_id=as02
 ちなみに、国内での携帯からの通話料は、私のスマホの場合、一般には送信(固定電話宛て、携帯宛てとも)21円/30秒(税込)、着信無料だが、私の家や家族との通話は家族割引で無料だ。これに比較すれば相当高くなる。
 ということを覚悟していたが、前述したポータブル充電器を買った際に、店員が、「050 plus」というNTTコミュニケーションが提供している電話アプリへの加入を薦めてくれた。加入すると、その日に買う他の電気製品が2割引きになるという。「050 plus」の基本料金(月315円、税込み)も2か月間無料だという。
http://050plus.com/pc/details/
 「050 plus」を説明すると、スマホからの通話料が、固定電話には8.4円/3分、携帯(全社の)には16.8円/1分(何れも税込)と相当安くなる。私は家族以外との通話は殆んどしないので、魅力は感じなかったが、前述のようにポータブル充電器の2割引きに惹かれ、また海外でも使えるというので、加入した。スマホからの通話は、元来の電話と「050 plus」とその都度選択することとなる。
 家に帰ってから、「050 plus」のHPで調べると、海外でも料金は同じだという。これは得だと思った。通信はホテルの無線LAN、通話は「050 plus」で、通信通話とも無料ないし安価になる。
(考察)
 ところが、よく考えると、「050 plus」はIP電話だから、インターネットすなわち通信を使う。「050 plus」のHPのFAQをよく読むと、海外での通話料は日本国内と同じだが、携帯電話キャリアーからパケット通信料金が課されるという。これでは外出中に「050 plus」を使うのは、元来の携帯の電話とどちらが有利か判らなくなる。ホテルの無線LANを利用している場合は、うまくいけば明らかに有利だ。
 こうなると、外出中にスマホを使う機会はあまり無くなる。わざわざ買いに行ったポータブル充電器の出番はあるのだろうか。いざという時のためということで、安心はできる。
 何れも現地に行って実際に使い、帰国してからの請求書を見て確認しなければならないことで、現時点では取らぬ狸の皮算用だ。

*1:交流電源又はパソコンから充電しておき、外出中にスマホに充電するもの。何故か「携帯充電器」とは言わない。携帯電話と紛らわしいからだろう。

*2:9月分は128万円、8月分は179万円。こんなに多額になるとは信じられない。何故ならバッテリーの消耗が甚だしく、夕方には充電しなければならなく日もあるので、私としては、不本意にもスマホの使用を相当自粛させられていると思っているからだ。