ベルヌーイカーブ刃(その2)

 2週間ほど前の弊ブログ(「ベルヌーイカーブ刃 id:oginos:20130609)で紹介したベルヌーイカーブ刃のハサミ(以下「ベルヌーイ・ハサミ」又は単に「ベルヌーイ」)の使い心地について、「普通のハサミに比しての違いは、ぶきっちょな私にはよく判らない」と書いた。その後、そんなことは無い、素晴らしいハサミだということが判ったので、本稿で紹介する。

 ベルヌーイ曲線(螺旋)の方程式が判明して心の平安を得た後、いろいろ切って試してみた。ベルヌーイ・ハサミとそれとの比較に用いたハサミは、写真のとおり。中段のピンクはベルヌーイ・ハサミで、下段の比較対象のハサミは、一見ヘンケルスもどきだが、実はイケア製の安価なものだ。キッチンや家内雑事に使っている。上段は単なるスケール。
 ベルヌーイ・ハサミの素晴らしさを実感した例として、枝付き枝豆と牛乳パックを紹介する。
(枝豆)
 スーパーで買ってくる枝付きの枝豆を我が家でゆでる時、先ず豆のさやを枝から切り離す。豆が沢山あるので、ハサミを開いて刃元や中ほどをさやの切る部分にセットする作業は割に面倒だ。それで刃先で切るのだが、これがベルヌーイでは実に切りやすい。イケアのハサミの刃先ではやや力を入れなければならない。
(牛乳パック)
 飲み終った牛乳パックを切り開くとき、紙の強さがあって、切り難さに少しびっくりする。ベルヌーイ・ハサミで切ると、刃元から刃先までの長さを、1回の操作で割に同じ力でスムーズに切れるので感激する。これをイケアのハサミで試みると、先ず刃元から取り掛かると、刃の開き角度が大きいため、パックの厚紙が固定できずに滑ってしまう。厚紙が滑らないようにハサミに押し付けなければいけないのが面倒だ。それに切り進んで刃先に来ると、刃の開き角度が小さくなるため、強めの力を加えなければいけない。それで、刃の全長が使えず、何回か切り直すというのが普通だ。刃の全長を1度に活かせるベルヌーイには感嘆する。
 ちょうどクレジットカードの更新の案内が来て、古いカードはハサミで切ってから捨ててくださいと書いてある。従来は頑丈そうなイケアで切っていたが、ベルヌーイで試みた。牛乳パックよりは強い力が必要だが、イケアのヘンケルスもどきよりはずっといい。ということで、古いクレジットカードを切り刻んでしまった。セキュリティ上は最高だろう。ただ、クレジット・カードはやはり硬く、315円の最廉価のベルヌーイでは壊れるかも知れないと心配だ。あまり自信をもっては勧められない。
 次にヘンケルスのハサミと比較するとどうなのか確かめたくなるが、ヘンケルスは数千円と高価なので断念。しかし、安価なハサミでの比較だと、ベルヌーイ・ハサミは素晴らしい。「3000年目の進化」(前回ブログ参照)とまで言えるのかは知らないが、私の日常の世界では画期的なものと得心した。