ジパング割引と乗継割引(JRへの要望と回答)

 先の同タイトルの弊ブログ(id:oginos:20120401)で、そのうちJRにもメールを出してみる積りと書いた。少し遅れたが、4月16日にJR東日本のHPの要望欄から投稿した。以下、投稿、(JRの)回答、再投稿、再回答を紹介する。
 あまり期待していた訳ではなかったが、結果は、理屈抜きに無視されてしまった。最初の回答の中にあった、「特別企画乗車券」は2重に適用できないとの論拠に対し、新幹線乗継割引はその「特別企画乗車券」にはなっていないと反論したが、当初回答の言い方を訂正しただけだ。新幹線駅利用者と在来線駅利用者との間の公平を図るべしとの私の主張については一顧だにされていない。ただ、私の最初の投稿から最初の回答が来たのには約7時間半の短さだったが、再投稿から再回答までは2日と6時間だ。少しは迷ったのかと思う。
 非力な私がこれ以上JRに当っても前進しないだろうから、次は富山県の新聞にでも投書すれば同調者が出てくるかも知れないと考えている。重ねて言うが、折角のジパング割引も利用者の住所によって割引率が違うのは、不当な差別だ。

A) 私からJIR東日本への投稿 2012/4/16:10:00頃
(JR東日本のHPの意見・要望欄から投稿 https://voice2.jreast.co.jp/。1000文字以下との制約があるため、弊ブログの内容を圧縮して説明)
ジパング割引と乗継割引
 新幹線・在来線の乗継割引とジパング割引の併用に関する要望です。乗継割引に加えジパングを利用すれば、半額から更に3割引きになるとの心積りでいたら、乗継分は半額のままでジパング割引が適用されていません。駅員に確かめると、ジパング割引と乗継割引とは何れかが適用されるのであって、併用はないと言われました。大いに不満なのでその理由を2点述べます。
 ちなみに、私の今回の利用区間は、大宮-(上越新幹線)-越後湯沢-(在来線特急)-高岡でした。片道の特急券料金は、新幹線特急券が3,230円、在来線特急券が元来は3,800円が乗継割引で1,900円で、合計5,130円です。今回のジパング割引では、新幹線特急券が2,260円と30%引きだが、在来線特急券は、1,900円のままで、合計4,160円と19%引きです。全額3割引きに比して570円も違います。
1) 割引の併用例
 駅員は割引の併用は無いと言っていましたが、601km以上の乗車券に適用される往復割引10%については、ジパングの30%引きは上乗せされています。結果、37%引きとなります。往復割引は基幹的なサービスで、ジパング割引とどちらかを選ぶものではないと捉えられているためでしょう。
2) 乗継割引の元来の趣旨
 駅員の言を推測するならば、乗継割引は付加的サービス(恩典)だから、ジパング割引の恩典との併用は有り得ないということなのでしょうが、私の理解は違います。新幹線の登場と同時に導入された乗継割引の趣旨は、2点あると推測します。
 第1は、在来線特急の廃止への補償の意味です。先ほどの東京-高岡間で言うと、以前は白山などの直通特急がありましたが新幹線により廃止されました。新幹線により時間は短縮されたが、乗換の手間も出ました。時間短縮により多少料金が高くなるのはやむを得ないが、在来線の特急料金分をフルに取るのは、適切でないと考えられたのだと思います。
 第2は、新幹線停車駅の利用者と乗継が必要な在来線駅の利用者との間の負担の公平だと思います。乗車距離がそれほど違わないのに負担額が大きく違うのは正義に反します。
 すなわち、現在の乗継割引後の大宮-高岡間の特急料金は、恩典ではなく、他の新幹線利用者との公平性に配慮した基幹価格だと思います。従ってジパング割引はこの基幹的料金全額に対して適用されるべきだと思います。

B) JR東日本からの回答 2012/4/16:19:36(回答部分のみ抜粋)
「大人の休日倶楽部」割引や「ジパング倶楽部」割引については、他のお得なきっぷと同様、「特別企画乗車券」として取り扱っております。そのため、乗り継ぎ割引については他の特別企画乗車券同様の取扱いとさせていただいているため、どちらか一方のみ(割引率が高い方)を適用させていただいております。
この度頂きました内容については貴重なご意見として承りますので、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。

C) 私からJRへの再投稿 2012/4/18:10:00頃  
(上記回答に記載されていた再要望等のリンク先ページから投稿)
ジパング割引と乗継割引(再要望)
 迅速な回答を有難うございました。貴回答について質問があります。
 「ジパング倶楽部」について「特別企画乗車券」という扱いで整理され、「特別企画」割引の併用は認めないとされているのは理解できます。しかし、新幹線乗継割引について、「特別企画乗車券」の取扱いとされている根拠は何でしょうか。
 JR東日本のHP「おトクなきっぷ」(http://www.jreast.co.jp/tickets/)では、「特別企画乗車券」=「おトクなきっぷ」とされ、5タイプ(フリー、往復、フリー+往復、回数券、その他)が挙げられています。新幹線乗継は、どのタイプにも該当しないようです。念のため、同じページの左欄の「きっぷサーチ」で検索しました。第1に、「東京都から富山県」で検索したところ6種出てきましたが、新幹線乗継割引はありません。第2に下の方の「その他」で検索したら6種出てきましたが、やはりありません。
 次にWikipediaの「特別企画乗車券」を調べましたが、やはり新幹線乗継は出てきません。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E4%BC%81%E7%94%BB%E4%B9%97%E8%BB%8A%E5%88%B8
 以上から、貴回答中「乗り継ぎ割引については他の特別企画乗車券同様の取扱いと」されている根拠が判りません。私の当初要望で申し上げたように、新幹線乗継割引は、新幹線駅利用者と在来線駅利用者との間の公平を図るためのものとして、601km以上の往復乗車券割引と同じく基幹的料金体系として扱われるべきだと思います。ジパング割引との併用を認めて頂きたくお願いします。

D) JR東日本からの再回答 2012/4/20:18:15 (回答部分のみ抜粋)
この度は何度もお手数おかけしまして、申し訳ございません。
先日、申し上げました「他の特別企画乗車券と同様の取り扱い」の意味としましては、「乗継割引」を適用した特急券に対して、「ジパング倶楽部割引」を適用しない(2重に割引を適用しない)ということでご説明させていただきました。ご説明が至らずに、大変申し訳ございませんでした。
お客さまからの貴重なご意見につきましては、今後の参考とさせていただきますので何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

以上