自販機と電子マネー

 久しぶりにドライブに行って、御殿場のプレミアムアウトレットに入り、自販機でペット茶を買おうとした。私が驚いたことは2つあって、第1は、英語、中国語、タイ語朝鮮語での説明だけで、日本語での説明がほぼ無いことだ。第2は、私が当惑したことだが、電子マネーの使い方の説明が無い(どの言語でも)。この自販機は、珍しく複数の電子マネーに対応できるもの(マルチマネー式)だったが、私は困った。以下説明する。
(マルチマネー式自販機)

 アウトレットにあったコカコーラ社の自販機が扱う電子マネーは、iD(ドコモが運営)*1楽天Edynanaco(セブンイレブンが運営)、WAON(イオンが運営)、Suica(その他の交通系ICカードを含む)で、対応するボタンが表示されている。それぞれのICカードを使う場合には紛れがないだろうが、私の場合、スマホの「おさいふケータイ」*2に3種類の電子マネーを入れている(楽天EdynanacoSuica)。電子マネーの読取り装置にかざせば支払えるが、問題はどの電子マネーで支払うかをどうやって指定するかだ。下手をすると3種類全ての電子マネーで支払うことになるかも知れないと若干怯える。
 電子マネー対応自販機については、6年前の弊ブログ「電子マネー対応自販機の種類」(id:oginos:20100331 )でも紹介した。その時には、街中ではコカコーラ社の自販機だけ、鉄道駅の構内/周辺ではSuica(PASMO等を含む)だけという状況だった。その中でも複数の電子マネーを扱えるのはコカコーラ社製だけだが、操作方法が複雑で習熟に日数を要する、ただし操作方法が楽なものも出てきていると紹介した。
 その後、糖尿病の悪化等により、缶コーヒーをあまり飲まなくなったし、ペット茶もスーパー、コンビニで買うことが多くなったため、自販機には余り近づいていず、特にマルチマネー式の利用は久しぶりだった。6年前も、自販機の前面の操作パネルを見つつの操作だったが、今回はそれが全く無い。操作のポイントは、a)商品(飲料)の選択と電子マネーの選択との何れを先にするか、b)電子マネーの選択と読取り機へのスマホのかざしとのどちらの操作を先にするかだ。所詮小銭だからどの電子マネーからの出金でも構わないが、私なりの仕訳の考えはあり、それが実現すると嬉しい。それに間違えると、複数の電子マネーからダブって出金されそうという心配もある。
 それで、操作パネルのないままおっかなびっくりで操作して、ペット茶を購入した。早速、3種の電子マネーのアプリで履歴をチェックしたら、ダブっての出金はないが、当初予定した電子マネーではなくがっかりだ。機械が選択した電子マネーは、並んだボタンの一番上のものだった。私の操作を見ていた家人は、小銭ならある、千円札でもお釣りが出るよと言ってくれたが、そういう問題ではない。
(感想)
 感想としては、外国人観光客向けのサービスが浸透していると感心した。日本語の説明が無いのも、日本人には常識と考えられているのだろう。電子マネーの使用法の説明が無いのは、a)説明するのが大変(特にスマホの操作法は大変)、b)電子マネーを所持している外国人は稀だろう、c)日本語の説明を付けると、外国人から何かと聞かれて面倒、ということだと推測した。
 帰京後、マルチマネー式の自販機を探した。当然ながら電子マネーの操作法を(日本語で)説明したパネルが付いていた。
 「必ず使用電子マネーを選択してから、カード/携帯電話をかざしてください」
 選択した電子マネーがどれかの表示が不鮮明であって、少し戸惑ったし、何故かSuicaが選択できなかった。上記の操作ポイントの「a)商品(飲料)の選択と電子マネーの選択との何れを先にするか」については書かれていないので、どちらでもいいのだろう。
 それから、電子マネーを使える飲料自販機は、駅構内のSuica自販機とコカコーラ社しかないようなのは、6年前と同じで気に懸る。私は当時、電子マネーは絶対普及すると予想していたのだが何故だろう。進歩したのは、外国人向けの対応か。コカコーラでは、15言語に対応できるものもあるそうだ。
http://www.cocacola.co.jp/press-center/press-release/news-20151211 

*1:電子マネーとしては珍しく、プリペイドではなく後払い方式であることが特徴。

*2:AndroidスマホiPhoneではおサイフケータイに対応していない。