au WALLETカード

 所ジョージのテレビコマーシャルで、「au WALLETカード」がよく宣伝されている。私の所にも封書やメールで案内が来る。プリペイドの電子カードとのことだが、利点がよく判らない。しかし、1つ得をしそうな所がある。「じぶん銀行(後述)」からチャージ(プリペイドの金額をカードに入金すること)すると、初回チャージで15%分、2回目以降も年内は5%分の金額が増額チャージされるとのことだ。テレビコマーシャルでは、使った場合のポイントのことばかり言っていてチャージのメリットがよく判らない。以下、同カードの初期の利用体験を紹介する。
(概要とポイント制)
 au WALLETカードとは、次のページに詳しく紹介されているが、プリペイド式の新しい電子マネーカードとのことだ。
http://www.au.kddi.com/au-id/au-wallet/
 従来のプリペイド電子マネーと言えば、SuicaEdyなどが思い浮かぶ。それらとの違いは、通常のコンビニ店に加え、VISAと並ぶクレジットカード大手のMasterCardの加盟店でも広く使えることだという。通常のクレジットカードと同じ形式の16桁の番号、有効期限等が書かれているが、クレジット機能は無い。あくまで事前にチャージされた金額の範囲内で、この点ではメリットは無いと言っていい。しかもチャージ残高に10万円という上限があるので、多額の頻繁な決済には使いにくい。
 使用(すなわち買い物)の際のポイントは、原則200円について1ポイント(1円)で、クレジットカードに多い0.5%(高くしている場合もある)とほぼ変わらない。このポイントについては、幾つか提携先があり、2倍ないし3倍のポイントを設定している場合がある。特筆すべきは、関係の無さそうなセブンイレブンが、何故か激しく協力していて、この6月内に限り、au WALLETに対し10倍ポイント(200円で10ポイント、約5%)のサービスをしている。
(チャージ金額の割増)
 それで、私の見る所最大のメリットは、冒頭に述べたチャージの際の割増だ。2つあって、1つ目は初回チャージ割増で、チャージ金額の10%。どこから振り込んでもよさそうだ(ただしこの6月末までが期限)。2つ目は、「じぶん銀行プレミアムチャージキャンペーン」といって、2014年12月末までの間、じぶん銀行の口座から振り込む場合、チャージ金額の5%が増額される。*1
 これならどんどんチャージすればぼろ儲けと思うが、1回当りチャージ金額に25,000円、残高に10万円の上限がある。従って、初回チャージ割増は25,000円の10%分、2,500円が上限だ(他にじぶん銀行分の5%もプラスされる)。また、年内有効なじぶん銀行のチャージ割増5%も残高上限に引っかかるので多額のチャージはできない。。容易に判るように、チャージ割増を稼ぐためには、どんどん使って残高を下げることが前提になる。
 それから、6月末までに申し込んだ人のうちから、抽選で1万人に4万円(合計4億円)のプレゼントがあるということも楽しみだ。また、申し込んだ全員に1000円のサービスチャージがある。
(私の申込みと利用)
 このキャンペーンが始まったのは5月21日からだが、私が気付いて申込み、それが登録されたとのメールが来たのが5月24日。混雑していてカードの送付が遅れるとは言っていたが、実際にカードが来たのが6月13日だ。それから直ぐ初回チャージ25,000円をするなど、いろいろ使ってみている。
 ところで、私が関与している家計には、家族共用のアカウントと私個人のアカウント(小遣い用と言ってもいいか)がある。それで、au WALLETは個人アカウント用だ。主として小遣い用だからなかなかチャージ残高が減らない。年末までに幾らチャージできるだろうか。
(問題点)
a) ポイントの獲得状況が判るのが、買い物の7日後だが遅すぎる。上述のセブンイレブンの10倍ポイントも本当に獲得できているかまだ確認できていない。そのうち早くなることを期待。
b) 物理的なカードしかなく、「おサイフケータイ」に搭載できないのが寂しい。SuicaEdynanaco(セブンイレブン)もゴールデンポイント(ヨドバシカメラ)も全て携帯に対応している*2。早く携帯に対応してほしい。
c) 従来の電子マネーだと、加盟店の読取機(felica系)に、客がカードないし携帯をかざすだけでよく、店員の操作はそれほど要らない。しかし、このカードの場合、クレジットカードの磁気読取機に店員が読み取らせている。場合によっては、クレジットカードと同じような紙片にサインを求められる。少額の買い物で店員の手間をかけさせるのも心苦しい。felica読取も可能なように改善できないかと思う。
d) クレジットカードの機能についても対応していないものがある。上述の残高減らし対策の一環として、従来クレジットカードで支払っていたものの代替を試みている。Amazonでの支払いはうまく行った。ある通信販売の支払いもうまく行った。しかし、ある電子書籍書店(BookLive)での支払いクレジットカードの登録がうまく行かない。これは、毎月払いの会費の自動引落しのための登録で、単なる支払いとは少し異なる。何度やっても(日を改めても)、「クレジットカード決済会社との通信中にエラーが発生。このカードでは取引できません(10112)」とのメッセージが出てくる。このカードが悪いのか、電子書籍書店が悪いのか知らないが、これでは「電子マネー」の名が泣くのではないか。

*1:じぶん銀行」とは、三菱東京UFJ銀行KDDIが2008年に設立した、au携帯電話を対象とするネット銀行で、私はスタート当初から利用している。ハードなユーザーではないが、かつて若干マニアックな使い方をしたり、たまにキャンペーンの預金商品を買っている。

*2:私はこれらを全て携帯にインストールしたことがある。機種変更を重ねているうちに面倒くさくて、今はSuicaEdyのみ。